今年のテーマは「出会いが変える 未来の選択肢」。「TRIBUS2025」統合ピッチレポート<PartⅠ>

9月8日(月)、統合型アクセラレータープログラム「TRIBUS 2025」の統合ピッチコンテストが株式会社リコー 3L で開催されました。この日の統合ピッチには、社内65件の中から書類選考と7月に開催された社内ピッチを通過した8チーム、社外255件の応募の中から選考を通過した17社が登壇しました。
「変化が当たり前」の時代において、社会やビジネスのあり方が大きく揺れ動いています。生成AIの進化は、新たな可能性を切り拓く一方で、すべての課題を解決するわけではなく、私たちには多様な視点や協力が必要です。同時に、サステナブルな未来を目指すことは、あらゆる取り組みの重要なテーマとなっています。第7回目となる今回はそんな世の中を反映した「出会いが変える 未来の選択肢」というテーマのもと、各チームが練り上げてきたビジネスアイデアや検証活動、教育期間を経て見えた課題と今後の展望について発表が行われました。
冒頭、株式会社リコー取締役会長の山下良則氏は次のように開会の挨拶を行いました。
本日はいよいよ2025年度の統合ピッチの日を迎えました。今回、統合ピッチを「RICOH 3L」で開催するのは初めてのことだと思います。
「統合ピッチ」の会場となっている3Lは「3 Loves」と呼ばれている施設です。これはリコーの創業の精神である「三愛精神」を海外で「3 Loves」と呼んでいることに由来しています。この施設は2020年11月2日に開設しました。建物自体は旧厚生年金会館で、茶道の練習部屋があるような昔ながらの施設ですが、住民や財界と一緒にリニューアルし、始めた場所で、「はたらく歓びを研究する施設にしよう」との想いからスタートしたものです。
「TRIBUS」というリコーのアクセラレータープログラムの特徴のひとつが、社内チームと社外チームが同じ日に合同でピッチを行うという仕組みです。社内だけで完結するとどうしても内向きのルールや体質に偏りがちです。そこで、世の中で実際に挑戦し続けているスタートアップの皆さんにも参加していただき、リコーの社員3万人と一緒に後押ししていける場をつくろうと考えました。
また、審査についても、公平性を担保するために当初から過半数を社外のプロの方々にお願いしています。本日も多くのプロフェッショナルにご参加いただき、公正な審査をしていただける体制になっています。
この取り組みの成果としては、6月に開催された「ビジコン AWARDS 2025」で、リコーのTRIBUSが最優秀賞をいただきました。これは登壇者や審査員の皆さんだけでなく、事務局スタッフが工夫と努力を重ねて成長してきた結果だと思います。
本日は7月18日の社内ピッチで勝ち抜いた8チームが登壇します。社外スタートアップについては255件の応募の中から17チームが登壇します。7年間の取り組みの中で最多の応募数となり、通算で約1,000件以上も応募をいただいています。これは「リコーと共に成長したい」と考えてくださる方々が年々増えていることの表れであり、大変嬉しく思います。
こうして選ばれたチームに対しては、リコー社員や組織が混ざり合いながら事業成長を支援します。ただし、すぐに加速できるとは限りません。そこで「カタリスト」という仕組みを設け、社内から公募で集まったメンバーが、事業推進と社内の関係部門をつなぐ役割を担っています。来年2月のInvestors Dayまで伴走しながら、取り組みを支えていきます。
こうした取り組みを続けることで、社員が「チャレンジしてもいいんだ」と感じる文化が少しずつ根付いてきました。それが新規事業だけでなく、コア事業の成長や人材の成長にもつながると考えています。
もっとも、実際に事業を推進するチームの後押しは簡単ではありません。そのため、ゼロワンブースターさんやユニッジさんをはじめ、多くの皆さんに伴走をお願いしています。
今年のテーマは「出会いが変える 未来の選択肢」です。いよいよ統合ピッチを始めたいと思います。本日1日、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
今回社外審査員を務めたのは、服部 結花氏(インクルージョン・ジャパン株式会社 代表取締役)、岡洋氏(Spiral Innovation Partners株式会社 ジェネラルパートナー)、萩谷聡氏(株式会社ANOBAKA パートナー)、合田 ジョージ氏 (株式会社ゼロワンブースター 代表取締役)、土井雄介氏(株式会社ユニッジCo-CEO)の5名。社内審査員は、山下良則氏、笠井 徹氏(リコージャパン株式会社 代表取締役 社長執行役員 CEO)、野水泰之氏(株式会社リコー CTO)の3名が務めました。
統合ピッチを通過したチームは、TRIBUS2025アクセラレータープログラムに採択となり、約4か月のプログラム期間を経て、2026年2月2日(月)に開催される最終ピッチInvestors Dayへと進むこととなります。レポート<Part1>では、今回登壇した社内起業家8チームのピッチ内容をご紹介します。
社内チーム紹介
※以下、事業概要/所属/代表者名の順
1.スタイリッシュな高濃度酸素発生器
Ricoh Europe Plc ETC Solution Engineering Dept, Global Technical Consultant 土屋智敬
イギリスから参加した土屋氏は、オンラインでピッチ登壇を行いました。テーマは「日常に深呼吸という贅沢を」。目指すのは、「スタイリッシュな高濃度酸素発生器」の開発と販売です。
現在、高濃度酸素吸入の市場は医療用とアスリート向けに大別され、世界で3兆円を超える規模と言われています。一方で、土屋氏はファッション性を融合させたヘルスケア分野を新たなターゲットとしています。日本ではリカバリー市場やヘルスケア市場が昨年いずれも6兆円を超え、年々拡大傾向にある点に着目しました。
技術検討にあたっては、日本で最前線を走る2名の専門家からアドバイスを受けており、「医療用を目指さなければ小型化は可能」との見解を得ています。
また、論文によると、健常者を対象とした30〜92%の高濃度酸素吸入実験では、ワーキングメモリの向上による脳の活性化、心拍数の低下、疲労感の軽減などの効果が確認されたとのことです。
現在は顧客インタビューを進めており、次のステップとしてプロトタイプを作成し、アーリーアダプターによる長期使用検証を予定しています。開発会社とのパートナーシップを組み、小型化をさらに追求していく計画で発表を締めくくりました。
2.「Ricoh Aid Force」企業向け防災・減災サービス
リコーフューチャーズBU 社会インフラ事業センター サービスデリバリー室 道路グループ 魚住貴史
魚住氏はこれまで、中小企業向けの防災サービスについて検討を重ねてきました。平時には備蓄品などの定期配送を行い、緊急時には支援物資を届けるといったサービスです。
前回の社内ピッチでは、審査員から「本当に需要があるのか」「中小企業の本当の課題は何か」といった指摘を受け、現在まで南海トラフ地震への備え意識が高いと考えられる沼津市の企業を中心にヒアリングを実施しました。
その結果、防災サービス自体の需要は想定より少なく、むしろ「業務保全」が強く求められていることが明らかになりました。
これを受けて魚住氏は、業務保全の観点から課題分析を実施。その中で、防災対策の優先順位が低いことや、ITリテラシーの課題が浮き彫りとなりました。
こうした課題の解決策として、平時には業務効率化とリモートワーク支援を行い、有事には業務環境を即座に復旧できるサービスを構想しています。
リモートワーク市場、シェアオフィスを含むフレキシブルオフィス市場、そしてストレージバックアップ市場を合わせると約6,000億円規模にのぼり、年10%の成長率が見込まれることから、本サービスの市場ポテンシャルは大きいとしています。
「平時でも有事でも業務を止めない環境を提供していきたいと考えています。次のステップとしては、中小企業に特化した具体的なアイデアをさらに検討していきます。」と述べ、具体的な展望をもって発表を締めくくりました。
3.ウェアラブルパワーアシストスーツ
リコー 技術統括部 先端技術研究所 CoE マイクロデバイス領域 研究三グループ 末松政士
末松氏は、独自に開発したソフトアクチュエーターを用いて、軽量で扱いやすく、手ごろな価格のウェアラブルパワーアシストスーツの開発を目指しています。
このスーツはあらゆるシーンにフィットし、日常生活において高齢者から労働者まで幅広くサポートします。着脱が容易で、長時間の使用でも快適。さらに、日々の体調管理やバイタルサインのモニタリングなどの用途も想定しており、まさに“夢のようなパワーアシストスーツ”です。
統合ピッチに向けて末松氏は、パートナー候補となる企業に実際にソフトアクチュエーターを体感してもらい、ヒアリングを重ねてきました。
その結果、ソフトアクチュエーターの強靭さと柔軟性、シンプルな構造が高く評価され、アパレル分野や他用途への転用も可能であるとして、目指すパワーアシストスーツの未来像に一致しているとの好評を得ました。これにより、共創パートナーからの期待も一層高まっています。
前回の社内ピッチでは審査員から疑念を持たれた経験を踏まえ、今回は実物を提示しながら、実際に存在する技術であることをユーモアを交えて説明しました。さらに、自身が所属する先端技術研究所で開発中の特殊技術を組み合わせ、さらなる進化を目指すと語り、発表を締めくくりました。
4.ものづくりDXアプリ
リコーエレメックス 産業ソリューション事業部 FAシステム事業センター 自動化設備事業室 トータルエンジニアリンググループ 酒井隆敏
「課題は中小のものづくり企業における見積もり業務でした。課題の一つは“キーマンの時間浪費”です。社長や会社の中心人物が見積もりを担当しており、1日あたり実質33時間分の業務をこなしている計算になります。しかも、そのうち約半分しか受注につながっていません。」と、酒井氏は発表を始めました。
続いて、過大で不透明な利益構造について指摘しました。高額案件を受注しても仕様があいまいで監査が多く、不良率も高いため、結果的に赤字になるケースがある。一方で、低額案件でもスムーズに納品できる場合は黒字になることもあり、根本的な問題は「原価が正確に把握できていないこと」にあると述べました。
結果として、何でも受注してしまい、現場は常にキャパシティオーバー。従業員の離職が進み、不良率が上昇するという負のスパイラルが生じていると指摘。酒井氏は、この「原価不明問題」こそが多忙の原因ではないかと仮説を立てました。
今回の検証では、実際に中小企業へのインタビューを実施。その結果、多くの企業が同様の課題を抱えており、現在開発中のアプリに対して強い期待の声が寄せられました。
このアプリを使用すれば、見積もりにかかる時間を約90%削減できる見込みです。
狙う市場はERP市場で、まずは中小の金属加工業界からスタート。その後、印刷・受託加工・食品といった分野へ拡大し、最終的にはERP機能まで発展させる構想です。競合優位性として、金属加工向け見積もりアプリで自動かつ正確な原価算出が可能なのは同社だけであると強調しました。
今後の計画としては、2年目での黒字化を目指し、リコーの強みを活かした差別化を進める方針です。
「見積もりが完了すれば、自ずと生産準備も完了している──そんな世界を実現したいと考えています。さまざまな特技を持つメンバーが集まった私たちだからこそ、実現できると信じています。」と、自信をもって発表を締めくくりました。
5.BtoBシェアリングプラットフォーム
リコージャパン デジタルサービス企画本部 製造事業センター 製造ソリューション戦略室 ソリューション戦略グループ 齋藤幹夫
斎藤氏は、研究機器の営業経験を原体験として、「BtoBシェアリングプラットフォーム」というサービスの構想を着想したといいます。
数千万円から数億円規模の高額な研究機器は、確かなニーズがある一方で、価格の高さから購入に至らないケースが多く、仮に導入されたとしても、一過性のプロジェクト終了後には設備が遊休化してしまうという課題があります。
内閣府の調査によると、研究設備の約88%が遊休化しているという実態があり、さらに生産設備についても「稼働率指数」に基づく推定では、約20%が遊休化している状況です。
ターゲットへのインタビューでは、顧客獲得の課題や証明書発行の仕組みなど、利用にあたって求められる具体的な要件が明らかになったといいます。
斎藤氏が構想するサービスでは、売買とレンタルの両方を想定しており、顧客ターゲットは大学の研究室、企業の生産技術部門、新規事業開発、製品開発部門などです。設備を「売る」ことで現金化し新たな投資につなげたり、「貸す」ことで維持費をまかなったり、さらに自社の技術やノウハウを外部にアピールして新規顧客を獲得するといった多面的な価値を提供します。
今後は、リコーの共通基盤技術を活用しながら大規模な研究領域の事業者探索を進める計画です。また、他の研究機器や技術の出展希望者の開拓、マッチングプラットフォームのMVP開発、そしてマネタイズ設計の具体化に取り組んでいく方針を示しました。
6.「ミラ・イシ」-手段から未来を予測するDX計画支援ソリューション
リコーITソリューションズ ITソリューション事業本部 SI事業センター 第3開発部 第1グループ 榎本吉伸
榎本氏は、自身が研究している量子組合せ最適化技術を活用し、自動車部品製造業向けの推進サポートサービスで今回のTRIBUSに挑戦しました。サービス名には、「手段から未来を見ることで、お客様の未来へ向かう意思を創る」という想いが込められています。
量子組合せ最適化とは、複数の要素の組み合わせの中から最も適した解を導き出す計算手法です。生成AIが「学習済みモデルから最も正しそうな出力を生成する」アプローチであるのに対し、量子組合せ最適化は「条件に対して数学的に最適解を探索する」点が異なります。
生成AIでは、文章による条件設定と出力の間にブレが生じることがありますが、量子組合せ最適化では条件と結果の間に一貫性があるのが特徴です。
この技術を用いることで、投資リソースやROIを一貫して紐づけ、経営層が納得できる科学的な計画策定を支援します。AIのように過去データに依存せず、常に条件に基づいた最適解を導き出すことで、企業ごとに最適化された戦略を立案できるのが強みです。今回は、特に難易度の高い「発案から計画立案まで」の領域に焦点を当てています。
今後は、リコーグループ内の推進チームと連携し、事業化・販売を目指す方針です。また、外部コンサルティング企業とのインタビューでは好感触を得ており、パートナー契約の締結も視野に入れています。
「次の挑戦として、別領域における改善プロセスの自動化や、量子組合せ最適化の技術展開を進めていきたいと考えています。」と述べ、発表を締めくくりました。
7.スマートファシリティパス-ファシリティマネジメントDX導入支援サービス
リコークリエイティブサービス ファシリティマネジメント事業本部 – FM事業統括室 米山貴康
米山氏が提案するのは、中小・中堅製造業向けの「エネルギーの見える化」から始める段階的な支援サービスです。
中小・中堅製造業は、電気代の高騰・人手不足・設備の老朽化という“三重苦”に直面しています。特に震災以降、エネルギーコストは約40%上昇しており、経営を圧迫している状況です。
製造業では、エネルギーコストの比率が高いことが大きな課題です。業種によってはコスト比率が10〜20%に達し、経営の死活問題となるケースもあります。また、エネルギーコスト上昇により、近年は物価高を背景とした倒産件数の増加も報告されています。
しかしながら、多くの中小・中堅製造業では「対策の必要性は感じているものの、マンパワー不足や相談先の限定といった要因から、実際に行動に移せていない」現状があります。中には、2割程度の企業が相談すら行っていないという実態もあるそうです。
今回の解決策として米山氏が提示したのが、「スマート・ファシリティパス」です。これは、ワンストップでエネルギーの「見える化」と「削減」を実現する支援サービスです。
導入のハードルが非常に低く、データ取得のスピードが早いうえに、現場担当者の負担が少ないのが特徴です。さらに、補助金の活用によって企業の初期負担を抑えられる点も強みとしています。
今後は、AIによる分析機能やカーボンレポートの自動作成機能を順次追加し、最終的には社会インフラとしての定着を目指す計画です。
「スマート・ファシリティパスは、施設管理の未来を現場から変える──脱炭素との両立を支援するスケーラブルな成長モデルです。 多くの企業に導入いただくことで、持続可能な施設管理を実現していきたい」と述べ、発表を締めくくりました。
8.本音を改善✨につなげる企業SNSプラットフォーム
リコージャパン デジタルサービス営業本部 広島支社 広島エリア営業部 広島中央グループ 湯﨑あかり
「みなさん、改善課題拾えていますでしょうか?」──その問いかけから、湯﨑氏の発表は始まりました。
湯﨑氏のチームが目指すのは、「見つけた課題を、改善まで確実につなげる」サービスの提供です。企業の成長には現場の“生の声”が不可欠だと考え、そこに焦点を当てています。
このサービスでは、SNS形式で社員の本音を集め、課題を抽出し、改善プロセスの具体化までサポートします。発言者(意見を言いたい人)と受け手(意見を聞きたい人)の双方が顧客となります。
すでにインタビュー段階で、「興味がある」「ぜひ利用してみたい」「サービス展開の際は紹介してほしい」といった反応も得ており、手応えを感じているとのことです。
現状の競合サービスにはいくつかの課題があります。たとえば、収集サイクルが遅く、年に1回や月に1回しか情報を更新できず鮮度が落ちる、また分析コストが高く、担当者の力量によって対応の質にばらつきが出る。さらに、せっかく施策を実施しても社員に伝わらず、「何も変わっていない」という不満につながるケースも少なくありません。
そこでチームは、SNSという仕組みを活用して、これらの課題を一挙に解決することを目指しています。SNS形式にすることで、気軽に投稿でき、共感が生まれやすく、リアルタイムで情報共有が可能。さらに、AIによるキャラ変換機能で発言者の口調を変え、匿名性を高めながら本音を引き出す工夫を施します。対応する側にはAIが改善提案をサポートするため、対応の負担軽減にもつながります。
今後は、HR系ソフトとの協業も視野に入れており、人材開発やエンゲージメント向上(ES対策)と連携したパッケージ化を構想しています。
最後に湯﨑氏はこう締めくくりました。
「本音は改善につながり、改善は成長につながります。企業の成長は現場の声から始まる──私たちは、その声を形にし、会社を活性化していきたいと考えています。」
結果発表
社内8チームのうち、Investors Dayに進むのは次の4チームです。
- ものづくりDXアプリ
- BtoBシェアリングプラットフォーム
- 「ミラ・イシ」-手段から未来を予測するDX計画支援ソリューション
- スマートファシリティパス-ファシリティマネジメントDX導入支援サービス
また、配信を見たリコーグループ社員からの投票によって決定するオーディエンス賞は「本音を改善✨につなげる企業SNSプラットフォーム」が「新規性がある」、「共感した」、「社会的意義がある」の三部門すべてを受賞しました。
審査員の株式会社株式会社ゼロワンブースター 合田ジョージ氏は、今回参加した社内チームに向けて次のようにメッセージを送りました。
社内起業の皆さまに感謝を申し上げます。本当に大変だったと思いますが、資料も前回から大きく変化しており、その努力が伝わってきました。
今回、採択・不採択という結果は出ましたが、理解していただきたいのは、成果を目指す方向に全体が向かっているということです。これは御社に限らず、すべての挑戦に共通します。「どうやって事業を起こすのか」という問いに向き合っていく必要があります。
もちろん、我々審査員の判断が間違っている可能性もあります。今回不採択だった方が将来成功するかもしれないし、採択された方が必ず成功するとも限りません。むしろ大事なのは、今回の結果を真摯に受け止め、そこから次につなげていくことです。10年後に勝てばいいのです。
採択された方も、決して「完璧に素晴らしい」との評価ではありませんでした。「ここに条件がある」「この部分はさらに深めなければならない」という指摘も多くありました。ですからぜひ一度内省いただき、その上で確実に事業を形にしていっていただければと思います。
審査員の厳しい審査を通過したチーム達。次に向けて参加者たちがどのように検証を重ねていくのか、今から期待が高まります。